管理者のひとりごと
富士スピードウェイは設備の老朽化などの問題から2003年9月から大改修に着手。コースレイアウトの変更、メインスタンドやピットなどの主要設備などの改築、駐車場と場内通路の再整備が行われました。これらの改修工事後のこけら落としとして催された"FUJISPEEDWAY RENEWAL CARNIVAL"に行ってきました。
まずはこの日の流れとイベントの様子から。
この日は朝方は雲が出ていて今ひとつの天気だったのですが、日が高くなるにつれ雲も切れ、富士山に見守られる中、オープニングセレモニーが執り行われました。
まず、横浜ロビンズによるマーチングバンド演奏が華を添えたあと、セレモニーが催されました。 テープカットにはコースレイアウトのデザイナであるヘルマン・ティルケ氏も参列しており、来賓として氏が紹介されるとスタンドからはどよめきの声が上がっておりました。
テープカットに続いてファーストランとしてトヨタF1カーがデモ走行を行いました。今年に入ってマレーシア、バーレーンと立て続けに2位表彰台を獲得する好調さを示しているトヨタチームだけに、話題性は高かったようですね。
その話題性を表しているのか、オープニングセレモニーの際、メインスタンドは大入満員(?!)となっておりました。個人的には予想を大きく上回る人出だったので「富士のファンってこんなにいたのか・・・」とビックリしてしまいました。トヨタF1のファーストランでセレモニーは一段落し、ビンテージカーやヒストリックカーによるパレードラン、往年のレーシングカートヨタ7とニッサンR382によるデモランなどが行われた後、リニューアルカーニバルの目玉(?)のSUPER GTのテスト走行が始まりました。
まず1時間の慣熟走行のが行われた後、通常の決勝日のスケジュールを模擬してスタート進行が行われました。グリッドウォークの後、フォーメーションラップを経てローリングスタートを行うと言うことで、本番のレースではないとはいえスタート前の独特の雰囲気が漂っており「いよいよ富士にレースが帰ってきたな・・・」という感慨深いものがありました。
模擬スタートの後は、通常のテストセッションが行われ、各チーム・ドライバとも新しいコースにあったセッティングを見いだすためデータ収集やライン取りの確認に余念がない様でした。
次に、設備面の様子を。
まず、サーキットの顔となるグランドスタンドはVIPラウンジも備えた明るく大きなイメージのものとなっています。グランドスタンド裏はイベント広場と観戦客の胃袋を担う飲食物の販売店があり多くの人で賑わっておりました。
ピットガレージも近代的な設備に改められ、個々のピットは奥行きが広くなっておりました。また、トイレの数が増えて利便性が高くなったのも評価できる点でした。
通路やトンネルも全面的に見直され、広く大きな物に改められました。旧コースにあった不安定な階段や息が詰まりそうなトンネルを通る必要はなくなりました。と、ここまでを見ればいいことばかりに見えますが、実際はいいことばかりでも無いようです。
通路やトンネルが整備されたのは良いのですが、以前よりも遠回りしなければならず、移動距離が伸びたかなと感じる場所が何カ所かあったのが気になりました。また、メインスタンドから近い駐車場が極端に少なくなったのも気になりました。そんな中、お客さんの中には折りたたみ自転車を持ち込んで有効利用している人もおり各自工夫が必要かなと言う気もしました。
また、安全と引き換えに失った物もありました。コース全域で安全帯が広く取られた事でクルマが少し遠い感じがするのは残念な点です。フェンスが邪魔にならない場所を探すのも大変な様です。
特に流し撮りをする人にとっては、おいしいポイントがかなり減ったので苦労するなという感じがしてなりませんでした。(35mm換算で)レンズは最低でも300mm以上が必要になり、さらにクルマまでの距離があるので動感を出すには、より遅いシャッタスピードを必要とされるので気軽に撮影とはいかない様です。コース脇の土手の土質も気になりました。全面大改修と言うことで、場内全域に渡って整地を行ったため、土手の多くは新たに作られた物となっています。それらはやっと草が生え始めた程度で土が露出してる部分も多く表面がゆるい土手となっています。これでは日が照れば土ぼこりが立ち、雨が降ればぬかるんでしまい、お世辞にも良い環境とは言えない状況となってしまいます。リニューアルカーニバルが催されたこの日は、体が持って行かれる程の風が強く、土ぼこりが酷かったのにはさすがに参りました。今回の改修で周囲の林の多くが切られてしまったことが原因の様にも考えられるのですがどうなんでしょうか。。。
さらに一番気がかりだったのが駐車場のキャパシティが絶対的に不足していることです。
私は午前3時前に現着するように移動したので、駐車場からあふれるという憂き目に遭うことはなかったのですが、かなりの台数のクルマが駐車場に入ることが出来なかった様で、東ゲートから駐車場につながる通路では駐車車両で車線がふさがれる始末となっていました。どうやらこれは警備員が斜めに駐車するように指示した結果の様ですが、全長が長いワゴンなどが止まっているところでは、すれ違いするのも危険な程の状況となっておりました。これでは、場内で衝突事故がおきても不思議ではありませんし、イベント終了後には出口へ向かう流れを遮蔽していることによる渋滞を引き起こすことも容易に想像できるでしょう。
また、駐車場への誘導の手際が悪いことも気になりました。総合案内所で確認したところ、5月のGTの際には予選日から決勝日にかけてクルマを停め置くことはさせず、夕方の段階でいったん全て退去させる方針と言うことでしたが、今回の状況を見る限りではトラブルが起きかねないなと心配になってしまいました。基本的にクルマで観戦に来る客が圧倒的に多いはずなのに、駐車場への対策が甘いというのは理解に苦しみます。今回の体制のままGTの開催を迎えるとパニックになることも危惧されるので早急に改善されることが望まれてなりません。
最後にソフト面について。
まず、スタッフの対応がなってないのが非常に気になりました。全てが新しくなったと言うことで、スタッフにも戸惑いがあるのは理解できますが、案内係が場内の動線やスケジュールについて理解していないのは、困りものだなと思いました。
また、スタッフが座り込んでタバコを吹かしている姿を見たときには「ここの教育はどうなっているだ・・・」と開いた口がふさがりませんでした。確かにそこは小さな灰皿がある場所だったのですが、盛んに場内放送で基本的には禁煙である旨を放送しているにも関わらず、スタッフジャンパを着た人がその様な態度でいるのでは「程度」を疑われても仕方ないかと思います。ソフト面という点では、客へ提供されている情報が少ない点も気になりました。どの駐車場は関係者駐車場なので立ち入ることが出来ないのか、場内バスは何分間隔でどこに停まるのかなど情報が明確にアナウンスされていないので、場内でどのように行動すればよいのか迷ってしまうことが何度かありました。パンフレットや立て看板などで細やかな情報提供がされていれば、快適に観戦することが出来るでしょうから改善が望まれますね。
(思い出したので追記) 情報提供について思い出しましたが、場内放送のスピーカが増えたことは評価出来るのですが、その音量をもう少し考えて欲しいですね。スピーカ直下にいると、エキゾーストノートよりもスピーカの音の方が大きい事すらあったのには「勘弁してよ・・・」と思いましたね。なんでも「マシンが通った時は自動的に音量を大きくするシステムを導入した」らしいですが、この手のシステムでいい効果があったって話はあまり聞かないんですけど・・・。
と、1日いるだけで様々な問題点が見え隠れし、入場料を取って開催するイベントとしては厳しい意見は避けられないかと思いますが、これから開催されるビッグレースでどのようになるっていくのか、注目していきたいと思います。
1度目のミスは許されても、同じミスを2度繰り返すことはうまくないと思います。世界の勝ち組企業(!?)であるトヨタの資本が注入されているだけに「カイゼン」が行われよりよいサーキットになることが期待されますね。(GT開催直前情報) 公開当初、GT開催時は車を停め置くことはできないと書きましたが、一転して停め置き・車中泊可、終夜ゲートオープンに変更となりました。ある程度カイゼンされている兆しがあるので現地に行ってからの様子が楽しみです(hi)。